オンライン授業で必ず使うビデオミーティング機能。重要ですが、多くの方は使ったことがなく、戸惑ったことでしょう。
そこで、ZOOMを日常で使ってきた弊社が、オンライン授業前にやったことをシェアします。コロナウイルス第2波に備えて、ご参考にしていただけると幸いです。
【 目次 】
ZOOM やTeamsなどのオンラインミーティング機能を使い、オンライン授業をする前に、やっておかなくてはならないことや変えなくてはいけない思い込みがあります。
ここをしっかりしておかないと、初授業で大失敗ということになりかねません。
1.通信遅延があると完全な同期にならないこと
まずは、思い込みを外すところから。
リアルで一斉授業をされてきた先生方は、ZOOMでの授業をやってみて
「リアルと同じだな。」とい感触を持たれた方もいらっしゃると思います。
しかし、微妙な通信遅延が児童生徒たちの臨場感を下げてしまっていることを気にしてみてください。
同じ場所で同時に授業受けることを同期といいます。宿題のように各自が同じ時間と場所を共有しないものを非同期といいます。
学校の授業や、リアルな会議は同期です。
ズームのような会議システムは、同期としての役割を果たしていますが、通信遅延があると完全な同期にならないこともあります。
生徒からのリアクションが期待できないのです。
ここを考慮しておかないと、タイムラグでイライラしてしまうのです。
もし、同僚の先生方やご家族、友人などが協力してくれるならば、1回はリハーサルされておくことをお勧めします。言葉のかけ方などのヒントが見つかります。
対処策
・教室でのリアル同期授業と同じにはならないことを念頭に置く。
・時間に余裕をもち、こまめに確認の言葉をを入れるよう、事前に練習しておく。
2. 各家庭の端末と通信環境にばらつきある
a 端末
会議用アプリはPC、タブレット、スマホのどれでも使えます。ZOOMの場合、PCならば主催者から送られたURLをクリックすればそのままミーティングに参加することができますが、タブレットやスマホは事前にアプリをダウンロードする必要があります。
対処策
・事前に、PC、タブレット、アプリ別の準備と、DLするアプリを記した一斉メールを送り、授業前までに準備をしてもらう。
・PCの場合は、カメラとマイクが必要であることとも知らせておき、無い場合はこのようなものがあると、あくまでもご紹介程度にアマゾンや楽天などの商品URLも貼っておく。(ご紹介もどうかと思いましたが、ウエブカメラなんて買ったことが無い方がほとんどなので、2~3点程度お知らせするとかえって感謝されます)
b 通信回線
各ご家庭でのデバイスは何を使うのかによってもかなり差が出ました。
ベストは有線でつないだPCでした。安定した授業受送信ができています。
一方、タブレットやスマホは無線でつなぎますので、通信回線での差が著しかったです。
契約しているWi-Fiの通信回線によって通信速度は変わります。通信回線がADSLの場合、回線速度が遅いいためWi-Fiでも通信速度は遅くなります。通信回線が光回線であれば、光回線自体の速度が速いため、Wi-Fiも速くなります。やはり、光回線は速くて支障がありませんでした。
しかし、スピードが遅くつながりにくい場合、
「回線はどれを使っていますか?」と尋ねても、即答できる方はあまりいません。
回線なんて契約のときしか気にしませんから、当たり前かもしれません。
それに、契約時期が古くて回線速度が遅くても、オンライン授業だけのために
「ハイグレードに契約し直してください」とも言えません。お金がかかる、しかも毎月課金されるランニングコストだからです。ここがいちばんの課題かもしれません。
ルーターの種類や位置の影響もあります。なるべく高位置に置いてもらうと、電波の通りがいいようです。ただし、複数台を同時につながなければ、ルーターの種類はあまり関係ないようでした。
対処策
・事前にZOOMなどに入ってもらい、入りにくくないか遅延がないかを調べる。
・ルーターを高い位置に置いてもらう。
・あまりに速度が遅く、かつ、何回も落ちてしまう場合は、ビデオカメラを切ってもらい(つまり、自分の姿を映さないでいてもらう)、通信速度を優先する。
3.ツールの使い方がわからない
当然ですが、ほとんどの方はオンラインミーティングツールなど使ったことなどありません。それどころか、ZOOMの存在自体をみなさん知りませんでした。(笑)
私自身は数年前からZOOMを使っており、研究会にも入っていたため、その知名度のなさに気がつかず・・・
いやはや、ものすごい温度差でした。(笑)
ですから、初めてみなさんとつないだ時は
みなさんからは「うわぁぁぁぁぁぁぁ」という歓声があがり、親子で手を振る方たちもおられたのです。(笑)
ここで困ったのは、使い方です。
ミーティングに参加したはいいが、退出の仕方がわからない。画面共有すると驚く。ブレイクアウトセッションをするともっと驚く。という具合です。
子どもたちだけにブレイクアウトセッションをしたときは、部屋分けした途端、子どもたち全員が「ママ~」という声とともに画面から消えました。親を呼びに行ってしまったのです。
とりあえず、事前に使い方の資料をデータ配信して読んでもらい、その後親子一組ずつ30分をとっていただき、実際に遠隔で参加してもらって使い方をレクチャーしました。
写り具合や遅延があるかないかということを調べたわけです。30分ずつかけましたので数日間を要しました。
こういう機器は嫌がる方もいるのですが、子どもたちにとっては将来使うことになる機器でもあります。
「技術を覚えることは、将来お子さんの役に立ちますよ。」と納得してもらいました。あとから感謝されましたが・・・・(笑)
対処策
・使い方の資料をデータ配信しておく。
・授業当日までに親子で体験してもらう。
・使うことの利点を説明しておく。
まとめ
ZOOMなどのオンラインミーテイングツールは、オンライン授業では必須なものですが、多くの方は初めて触れるものでした。
支障なく授業ができるように、事前に少し時間をとり、準備していくといいでしょう。
ピンチをチャンスに変えるていけるといいですね。
この後に、実際に使っていったときに出てきたトラブルと解決策なども書いていく予定です。(ただし、日にちは未定です・・・)