社会的養護出身の3人が活動しているチーム「Three Flags」。
Youtubeも毎回楽しく拝見しています。
彼らは1か月前からこちらのキャンペーンを立ち上げています。
キャンペーンの前からYoutubeを拝見していましたが、別の検索である「振袖の撮影会」からThree Flagsの山本昌子さん(通称 まこちゃん)のことを知りました。
彼女の主催するACHAプロジェクトです。
ACHAプロジェクトは、社会的養護の人たちに成人式の写真をプレゼントする活動をしています。
サポートしているシングルマザーさんのために、成人式の後撮りを探していたのです。
成人式って何するんですか?
私が今、サポートしているシングルマザーさんは成人式を控えています。
親に散々な目に遭ってきた挙句断絶されているので、親からの援助は全くありません。
それどころか、親があまりにもひどいため、裁判所から接触禁止令が出ています。
成人式は出身中学校の学区単位です。よって、親が怖くて実家のそばに戻ることもできない。
もちろん、親からのお金のサポートなどは一切ありません。
振袖を着て写真を撮ってということは、彼女にとっては「夢のまた夢の話」なのです。
彼女からは
「成人式は何をする日なんですか?」
「成人式って、ただの日で終わらせるつもりでした。」
という言葉を聞きました。
大人になったことを家族で祝う日が、彼女にとっては無いのです。
悲しいですよね。
私は、「まだおっぱいをあげているから、成人式の前撮りはできないね。でも、おっぱいが止まったら、後撮りをしようね。」と言いました。
ピンク系が好きなようなので、淡いピンクで古典柄が似合うのかな?と、探してみて・・・・仰天、絶句・・・・・
成人式は撮影だけでも高価
成人式の前撮りや後撮って、なんでこんなに高価なのでしょう??
彼女の住んでいる地域を中心に、大手チェーンから個人店まですべて調べましたが、振袖を着て写真を撮るだけなのに、高いですよね?
たとえば、5万円台と記載されてあっても、それはデータだけでアルバムにするとプラス数万円!
価格が安いように見えても、それは振袖一式を持ち込みの場合で、レンタルするとプラス数万円!
「激安」とあったので詳細を見たら、振袖着付けとメイクヘアセットはなしで撮影だけの値段!
一見安く見えても、オプションをとらないと満足するものができない。
結局かなりの金額となります。
自分ですべて用意した教え子のA子ちゃん
成人式にかかる費用を調べていて、A子ちゃんのことを思い出しました。
彼女は今年37歳。15歳の時に数か月だけ指導しましたが、その後もよく近況を報告しに来てくれました。もう、22年も前になります。
お母さんがシングルマザーでパート勤務、4人兄弟姉妹の長女だったA子ちゃん。
母親に負担をかけまいと、自動車免許も通勤に必要な車(中古車)も、そして、成人式の費用も全部自分で用意していました。
一体、どのくらいお金がかかったのでしょう。
全部で200万円以上はかかったのでは?と思います。
それだけではなく、母親と家計費を分担していたのです。
本当に頭が下がります。
社会的弱者は自分ですべてやらなくてはならないから、負担が大きい。
住居や食費など、通常ならば親が負担するものも子どもにずっしりとのしかかってきます。
社会的養護の人への成人式サポート
成人式、しかも撮影だけでこんなにお金がかかるなんて・・・愕然としました。
親の経済力のない人や、そもそも親がいない人はどうしているのだろう。
振袖がないという理由だけで成人式に参加できないならば、理不尽です。
そこで調べたら、ヒットしたのが山本昌子さんが主宰するACHAプロジェクトでした。
社会的養護出身の人たちの多くは、18歳で施設を出て自力で暮らしていかなくてはなりません。
親からの援助がないため、家を借りるのにも保証人もいない、就職で保証人を求めらてもそれができない。多くのハンディがある中、生活していくのに手いっぱいで、生活のこと以外は考えられなくなります。
一般の人からすれば、たかが成人式かもしれません。
しかし、成人式は「大人になった自分をみんなが祝福してくれる日」。
だれも祝ってくれないことはとても寂しい。
また、成人式は節目の日でもあります。
子ども時代に苦しくても、大人になり自分で道を切り開いていける。
自分の幸せをつくっていける。
そんな大切な日。
社会的養護にいる人たちこそ必要な日だと思いませんか?
山本昌子さんが主宰するACHAプロジェクトは、自分で成人式の支度が難しい社会的養護の方たちに、無料で振袖の写真を撮ってあげるサービスです。
今までに200名もの方たちにサービスを提供しています。
つまり、200人もの人に幸せにしているのです。
彼女の行動が多くの人を幸せにしている
私が山本昌子さんに感じる魅力がそこにあります。
人を愛おしく思うことが原動力
私がサポートしているシングルマザーさん。
毎日一生懸命に生きている彼女がとても愛おしいです。
ぜひ幸せになってほしいと思います。
山本昌子さんは、人を愛おしく思う気持ちがとても強い方なのだと思います。
だからこそ、自分には何も報酬がなくても続けている。
そんな気持ちが周囲にも伝播するのでしょうね。
彼女に賛同する仲間が増え続けています。
人を愛おしく思う気持ちが、人を惹きつけるのだと思います。