縁起という言葉ほど誤解されている言葉はないでしょう。
「縁起が良い」や「縁起が悪い」という言葉です。
吉凶をあらわす例えとして使われています。
多用されているため、それらが本来の意味のようにとらえられています。
しかし、本来の「縁起」は、「因縁から始まる」という意味です。
あ~、「因縁」も誤解が多い言葉ですよね。(笑)
「因縁をつける」は、「無理難題を吹っかけて相手に嫌がらせする」ということです。
なんか、いや~な言葉ですが・・・、もともとの「因縁」とは、「関係性」という意味です。
「私たちは因縁によって存在し、因縁を取り除いたら「私」と言われる確かな存在は微塵ほどもない」ということ。
つまり、私や物が最初ではなく、関係性があって初めて私や物が存在するということです。
これは、私のメンターの一人が常々おっしゃっていることでもあります。
私は今、あるシングルマザーさんを応援しています。
あるサポートグループを介して彼女を知ったのが昨年の5月、現在7か月目ですね。
本当にひょんなことから彼女たちを知りました。
そのときは、彼女の生い立ちをざっと教えてもらい、
「これは一人で生きてはいけない。ことによっては子ども(0歳児)も道連れになってしまうし、虐待の連鎖も起こる可能性が高い。」と判断して、即、応援を決めました。
そのつながりも縁起の一つです。
いま、紡いだ縁起は太い糸となって、お互いをつないでくれています。
あとから、彼女が社会的養護(児童養護施設)出身ということを知りましたが、そんなことはどうでもないし、縁起の上では関係ない。
縁起は、社会的な決まりの中でどうこうするものではないのです。
「無量無数の因縁が私となっている、無量無数の因縁によって私が成り立っている」ということは、佳い因縁を紡いでいくことが人にとって大切だということ。
そのうえで「人」というものが成り立つということです。
https://plus.nhk.jp/watch/st/e1_2021011314596?cid=jp-J89PNQQ4QW
ぜひご覧ください。
彼女たちのしている事業は、社会的養護出身の人たちをサポートしていくこと。
これも「縁起」のひとつです。
それも、佳い意味での縁起ですね。
同じ環境に置かれた人たちが助け合っていくことですから。
まず、できるところから。無理して違う環境まで門戸は開く必要もない。
ここをわかっていないパーチクリンがいて、「同じ虐待なのに」と騒いでいますが、頭が悪いとしかいいようがない。
例を挙げて説明しましょう。
たとえば、上京した青森県人が「青森県人会」を作ったとします。
それを見た東北他県の人が「同じ東北なのに青森県だけ助け合うのはずるい。俺らも混ぜろ!」ってことは言わないですよね。
みんな自分たちの県人会を作っています。
個々に分かれて助け合うでいいのです。
さて、それを訳の分からない理屈で山本さんを非難する輩に言っておきます。
あなたが虐待に関するNPO法人をつくると理事を招集した時、「自助グループをつくる」という話でした。
それが、いつの間にか誰の承認なしで突然「啓発」に変わりました。
私には「啓発だけ」という考え方はありません。
啓発は一方通行のもの。
上から目線で、人に押し付けるもの。
啓発をするならば自助とセットです。
この法人化は当然大失敗に終わりました。
みんなはひどく傷つきましたし、特に私は経営者という立場での貴重な時間をたくさん無駄にしました。
その責任は、どのようにとってくれるのでしょう。
当時、私は一部上場企業との契約も控えていたので、余分な時間などなかったのですよ。
相談もなく身勝手な方針変更で全てが無駄になり、それにより傷ついた人や迷惑を被った人たち(とてもたくさんいましたね)への謝罪もしていませんよね。
謝罪はいつしてくれるのでしょう。
みんな謝罪を待っています。ずっとね。
それから、他人を非難する前に、なぜ自分と同じ属性を助けないのでしょう?
社会的養護から漏れた「貧しい人」はとてもたくさんいるのですよね?
物品やメンタルのサポートをしないのはなぜ?
なぜ自らが助けないのですか?
そういえば、「〇〇さんに助けてもらいました。」は、聞いたことないな。
山本さんたちは身銭を切ってやってますよ。
それが大きな輪になっていっただけです。
仲間の幸せを願う気持ちがあるか?
身銭を切ってまで助けたいという気持ちがあるか?
仲間の悲しみや苦しみを自分ごととしてとらえ、解決していこうという意志があるか?
ここなんですよね、大切なのは。
それが無ければ「人」ではなく、ただの「物」にすぎないですから。
縁起自体はただの関係性なので、それだけでは良い悪いはありません。
でも、たいていの人の場合、同じ属性を選択します。
または、自分がなりたいと思うものを選択します。
昨日の「北国の青いおばちゃま」みたいにね。
北国の青いおばちゃまの記事はこちらよりご覧ください。
つまり、関係性を良くし「私」を高めたいと思ったら、良い関係を結べる人と共生していくのです。
どちらを選ぶかは一目瞭然ですね。
それは、自分が選択した「縁起」なのですよ。